ミライの体育館とは？
体育館は，子どもの頃から大切な場所でした．小学校，中学校，高等学校，大学まで，入学式や卒業式と言った晴れの舞台を祝う社会的な場所であり，体育やスポーツを通じて心身を鍛える場所でもありました．表現力を伸長し創造力を育む学芸会や音楽会，日頃の成果を発表する展覧会や学習発表会，生徒・児童が集う全校集会，また地域の人々が交流する大事な場所でもありました．
21世紀になり，子ども達の教育の姿は多様化し，世界中で，様々な障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みの実現を目指した活動が行われています．共生社会とは，誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合い，人々の多様な在り方を相互に認め合える全員参加型の社会のことを言います．また，共生社会の実現に向けた子ども達のためのインクルーシブ教育とは，障害を持つ子ども達が，精神的もしくは身体的な能力等を可能な限り発達させ，活用し，社会に効果的に参加することを可能とすることを目指したものです．これは，人間の多様性の尊重を規範とし，子ども一人一人の教育的ニーズを把握し，適切な指導及び必要な支援を行う特別支援教育につながっています．このようなインクルーシブ教育は，障害のある子どもにも，障害があることが周囲から認識されていないが，見えない困難のある子どもにも，そしてすべての子どもにとっても，良い効果をもたらすことができるものです．（文部科学省：共生社会の形成に向けてより一部抜粋）
子ども達が集団で活動するのに安全かつ適切な環境である体育館での活動支援は，自閉症児や定型発達児，および他の障害児も対象としたインクルーシブ教育において，社会性形成の支援と創造的活動の促進に大きな役割を果たすと確信します。
本研究プロジェクトでは，ミライの体育館の一部を想像し，創造してみます．